Blue Twilight

shion houjouin's diary.

【海外アニメ】VOYAGER【3DCG】


制作国:フランス

監督:Roman VEIGA & Loic MAGAR

ジャンル:SF/ファンタジー/ショートショート

2016年公開

 

【あらすじ】

ボイジャー≫が広大な宇宙に送り出すメッセージ。それは遥か遠くの小さな世界が、そこにある音、科学、光景、音楽、思い、感情を伝えようと綴った希望の贈り物。10億年後、この星の文明は別の物に取って代わられ、世界は想像もつかない変容を遂げているかもしれない。それでも生き抜き、未来の世界に見つけてもらうために…。

引用元:http://shortshorts.org/2016/ボイジャー/

 

フランスのアニメーターが制作した3DCG短編アニメーションです。

ネタバレになりますが、大まかに説明すると、「10億年後の遠い未来、地球は文明が崩壊し、廃れ果てていた。そんな時代の地球のとある地にある、荒廃した機械の町には一人の少女だけが住んでいた。彼女は身体の半分が機械化されており、いつも自分以外誰もいない町の発電を強制的にさせられている、町の奴隷と言ったような身でもあった。そんな日々をいつも過ごしている中、遥か昔の1977年に打ち上げられたアメリカの宇宙探査機”ボイジャー”が10億年間の宇宙の旅を終えて地球に帰還し、少女が住む街に降りてきた。少女は探査機に積まれているゴールデンレコードの記録に触れて何かに気付き、何かを思った。そして死を覚悟しながらも自身の左足を覆う機械を自ら外し、そうして町の束縛から解放された事で自由の身となって、何かを探し求める為に町を離れて旅立った」というストーリーです。

探査機を「2001年宇宙の旅」に登場する作業用ポッドのような姿にアレンジしているのが良いですね。個人的には、探査機自体がまるで巨大なオルゴールみたいだと感じてしまいました。

少女はなぜ身体の半分が機械化されており、なぜたった一人だけ荒廃した町に住んでいるのか?そして何故、自分以外に誰も住んでいない町の発電を強制的にさせられながら生きているのか?その理由は作品内では描かれていませんが、個人的にこの少女は、スマホをはじめとした電子機器やインターネットに支配されているように生きている現代人そのものを風刺しているのだろうと思いましたね。

それに、終末感のある荒廃した世界感だからこそ、ゴールデンレコードに記録されている探査機が打ち上げられた1970年代当時の人類文明の写真記録や昔の音楽がとてもノスタルジックで美しいと感じられました。

 

作品の舞台となっている10億年後の地球には、少女以外に人間は誰一人も存在していないのか、それに少女は何を探し求める為にどこを目指して旅だったのかどうかも触れられていませんが、この作品がもしも長編アニメーションだったら間違いなく、そう言った事も描かれていたはずでしょうね。

 

作品のテーマや雰囲気は、ピクサー作品の一つでもある「ウォーリー」(2008年公開)とよく似ていますが、おそらくピクサーに対する深い敬意を込めて作られたのでしょう。

 

やはり欧米のアニメ業界はCGを粗末に扱っている日本のアニメ業界とは違って、技術力が高いどころかCGの使い方が上手いですし、作品に込めているテーマがしっかりとしていて素晴らしい。